道玄坂 WordPress Meetup #2 〜Webにまつわる法律の考え方〜に参加してきました。

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2019年6月14日(金)、渋谷・道玄坂で行われた、
WordPressMeetUpの第2回に参加してまいりました。

イベントの詳細はこちらです。

https://www.meetup.com/ja-JP/Tokyo-WordPress-Meetup/events/261286852/

 

まず乾杯、という斬新な始まりでした(笑)

 

渋谷・道玄坂のWordPress MeetUpは、
「エンタープライズ向け」というコンセプトです。

(エンタープライズとは「企業向け」という意味)

企業向けのサイトは、個人ブログと比べると、
規模も大きく多機能で対策も異なってくるのですが
そのノウハウがあまり公になっていない・・ということに着目され
新しい切り口で始められたMeetUpです。

私も企業さんのサイトを作ることが多いので
大変貴重なありがたいMeetUpでした^^

 

まずは「前座」で、
主催の川竹さんから「法律」についてのお話が聞けました。

※いろいろ確認しながらわかりやすくまとめたつもりですが
私は法律については全くの素人なので、
もし間違っているところなどありましたら、ご指摘賜れば幸いです。

前座 WordPressの法律について

WordPressの法律にまつわる、用語と現状をご説明いただきました。

GPL (GNU General Public License )

まずは、GPLについて。

GPLというのは、WordPressなどのフリーソフトの
利用許諾条件・・ライセンスの一種です。

すべてのものには著作権がありますが、
フリーソフトは誰でも無料で自由に使えるため
この、ライセンスでどこまでOKなのかが明確にされています。

(WordPressで使われている、GPLというライセンスが
どういうものか・・は長くなるので別の機会にお話しますね。)

ここでは「GPLというライセンスらしい」ということだけ
押さえておいてください。

川竹さんから教えていただいたのは
「GPLライセンス」というのは「法律」ではなく、
「ポリシー」という位置付けだ、ということです。

守らなかったからと言って、
即、違法!!というではないんですね。

そのためか、残念ながら、
この「GPLライセンス」を守っていない
テーマ製作、プラグイン制作の業者さんを多く見かけます。

ですが、海外ではポリシーを遵守していないために
訴訟になったりもするそうですよ。

WordPressのGPLライセンスを
守っていない業者さんが、今、訴えられないのは
WordPress側が、あえて訴えるまではしないだけだそうです。

それは知りませんでした。。

訴えられないから、守らなくてもいい、というわけではないですよね。

私は遵守する人を応援していきたいと思っています。

 

Coockie Statement

クッキーステートメント。
聞きなれない言葉ですね。

最近、海外のサイトを開くと
画面の下の方にこんな注意書きが出るのを見たことはありませんか?

 

 

https://www.moet.com/
フランスのシャンパーニュメーカー
モエ・エ・シャンドン社の公式ページより引用

 

これは、ドンペリで有名なシャンパーニュメーカー
Moet et chandon社のホームページです。

ページを開くと、下の方に「Cookie」(クッキー)について
注意書きが出ていました。

こんなお知らせを、
私のブログも出しておかないとまずい?

お知らせを出さなかったら、違法になるなのでしょうか?

これはEU加盟国の「eプライバシー規則」のためだそうです。

クッキーもユーザーの情報なので、
取得するにはユーザーの許可が必要、ということになったため
このようなお知らせを出すことになったんですね。

ただし、これはヨーロッパの法律なので
基本的に日本の企業、日本向けのサイトは関係ないのですが、

ヨーロッパと取引のある会社、
ユーザーがヨーロッパにいるサービスの場合は
抵触する可能性があるので注意が必要ですね。

 

瑕疵(かし)担保期間

難しい言葉が出てきました。

これは、ホームページを制作して、納品した後

もしも不具合が見つかったときは、
【いつまで】無償で治すのか?
期間を法律で定めたものです。

今までは

引き渡し・または完成時から1年以内

と決まっていたのですが、民法が改正され、

知った時から1年以内(最大5年の上限あり)

に変わるそうです。

 

現在、この法律はまだ施行されておらず、
2020年6月2日までに適用される予定だそうですが、

いつから適用されるかわからないので、制作者さんは注視しておきたいですね。

 

とっても勉強になりました!!
川竹さん、ありがとうございました^^

続いて、行政書士の 新井 秀美 さんからの
「Webにまつわる法律の考え方」です^^

Webにまつわる法律の考え方 行政書士 新井 秀美 さん

新井さんからのお話は、具体的に
どんな事例があったか盛りだくさんで、

そんなことになるの!?

と、驚きの連発でした。

詳しくレポートしたいところなのですが、
会社名を公表できない事例が多く
ここではあまりご紹介できません・・・

知りたい方は、ぜひMeetUpに参加してくださいね!

 

差し支えないポイントだけお話しますと・・

 

訴えないリスクもある

手塚治虫さんの有名な漫画
「ジャングル大帝」はご存知ですか?

1965年に放映されたアニメです。

そして、ディズニーの
「ライオンキング」

1994年公開

ライオンキングが、ジャングル大帝に酷似していたため
パクリ疑惑が上がり、告訴することを勧めたらしいのですが、

手塚治虫さんご本人は既に亡くなっており(1989年死去)

手塚プロダクションが、

「手塚が生きていれば、
【ディズニーが真似をしてくれたなんて、光栄なことだ】と
言うと思う」と訴訟しなかったという有名な話がありますよね。

私は

エエ話やー

と、思っていたのですが、

実はそれにも問題が!

一度訴えなかった場合、それでいいと認められてしまうため
その後に続く人も、訴えることができなくなってしまいます。

お金なんかいらないよ、という金銭の問題だけではなく、
権利の所在は、今後のためにも明確にしておく必要があるかもしれませんね。

(かくいう手塚治虫さん自身が、ディズニーを真似しまくっていたので
言えなかったという説もありましたが(笑))

 

ロゴマークって、勝手に使っていいの?

例えば、この
WordPressマスコットキャラクター「わぷー」の画像。

ワードプレスイメージキャラクター「わぷー」

わぷーの著作権は、作者のカネウチカズコさんに属します。

カネウチカズコさんがデザインした画像を、
私が勝手にブログに使っていいのでしょうか?

私が今こうして乗っけているように
わぷーはOKです。

それは、自由に使っていいですよ〜と公式ページに書いてあって
ダウンロードできるようになっているからです。

https://ja.wordpress.org/about-wp-ja/wapuu/

じゃあ、Appleのロゴとか
Chormeのロゴとか、使っていいのでしょうか?

利用規約を確認すると・・

https://www.apple.com/jp/legal/intellectual-property/guidelinesfor3rdparties.html

Apple製品を紹介するときに必要であったり、
わかりやすくするために使うならOKで

あたかも、関係ないものを
Apple製品みたいに見えるように使ったり
自分のオリジナルデザインとして使うのはダメ、とか
そんな感じです。

言われてみれば当たり前なのですが
どこまでOKなのか、解釈が難しいですね。

すると、わかりやすい考え方を教えていただきました。

「パクリ」「オマージュ」の違い

それは

「パクリ」 か 「オマージュ」かなんだそうです。

「パクリ」と「オマージュ」の違いって
なんだと思いますか?

どちらも真似して何か作ることですよね。

パクリはなんか悪いことのような。
オマージュはファンが敬愛の念を込めてそうな。

私はそんなイメージを持っていましたが
答えは以下の通りです。

パクリ ・・・
元ネタがバレると困るもの

オマージュ・・
元ネタがわからないと面白くないもの

オマージュは、元ネタによいイメージを与えたり、
より多くの人に知ってもらったりできます。

いわば、win winになるものなんですね。

使うことをご了承いただくことがベストではありますが
引用して、先方に喜んでもらえるかどうか、が
判断の目安になる、というわけですね。

 

 

LT 本当にあった著作権紛争の怖い話 高橋文樹さん

高橋文樹さんから、フリー素材の取り扱いで
トラブルになった事例をお話いただきました。

これも大人の事情で詳しくはお話できないのですが・・

外部に依頼して制作した作品に、
一部フリー素材が含まれており、
それを売却したところ、
多大な使用料を請求された、という事例があったそうです。

画像、動画、音楽など購入すれば自由に使える
「フリー」素材を使う場合には
どこまでが「フリー」なのかは
事前にしっかり確認しておかないといけませんね。

レシートなどは画像にとって、クラウドに保存するなど
電子化して永久にとっておくことがお勧めだそうです。

有名な素材サイト シャッターストックでも
そんなトラブルが発生しています。

https://www.pakutaso.com/blog/shutterstock2.html

これは、日本の「ぱくたそ」という無料素材サイトで
配布されている画像を、誰かがダウンロードして
自分が作成したものとして、シャッターストックに販売したそうです。

いいわけないですよね、まったく。

 

LT WordPressの脆弱性まとめ Jトラストシステム Kazさん

Webサイトのセキュリティトラブルについて
最新情報をお話いただけました。

Webサイト全体を見てみると、ここ2、3年で
セキュリティトラブルは急増しているそうです。

ですが、WordPressだけに絞ってみると、
増えたり減ったりと特に変化はないくらいなんだとか。

しかし平均してみると、1日に1件
脆弱性が見つかっている計算になるそうです。

 

毎日!?
そんなに危ないの!?

 

  村重

かなりの数のプラグインを含む数字なので、
毎日更新が必要、というわけではないよ!

 

 

日本でよく使われているプラグインに
そんな脆弱性が見つかったケースは最近ではほとんどありません。

何か見つかりましたら、私もFacebookやメルマガで
お知らせしますので、情報をチェックしてくださいね!

詳しくは、Jトラストさんの記事もご参照ください。

WordPressの脆弱性まとめ

https://www.jtrustsystem.co.jp/2019/06/13/wordpress-vulnerability-statistics/

 

次回の渋谷道玄坂MeetUpは
7/12(金) Infobahn 6F INNOVATORS’ HUBで行われるそうです。

メルカリの採用関連のオウンドメディアリニューアルの
舞台裏が聞けるそうですよ^^

いらっしゃる方、ぜひ一緒に乾杯しましょう♪

詳細・お申し込みはこちらから
https://www.meetup.com/ja-JP/Tokyo-WordPress-Meetup/events/262090633/